再会した航空自衛官の、5年越しの溺愛包囲が甘すぎます!


けれどその後、待っても待っても彼からの連絡はなく、こんなことなら彼の連絡先も聞いておけばよかったと後悔していたある日。

出会いから一ヶ月が過ぎた頃、自宅のリビングでまったりとくつろいでいた私のスマートフォンに見知らぬ番号から電話がかかってきた。


『もしもし……』


とっさに彼からの連絡だとは気付くことができず、登録のない番号からというのもあり恐る恐る電話に出た。


『こんばんは。笹倉美羽さんの番号で合っていますか』


聞いたことのある声にピンときて、あのときの彼だとようやく気付く。



『はい、そうです!』


もう一度会いたいと思っていた彼からようやく連絡をもらえてテンションがグッと上がる。

一向に連絡がなかったので繋がりはもう切れてしまったのだと思っていたのに。


『自分は以前駅で……』

『階段から落ちそうになった私を助けてくださった方ですよね』

『はい。秋村悠翔といいます』

『秋村さん』


あのとき名前を聞くのを忘れてしまったので、初めて彼の名前を知ることができた。


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