再会した航空自衛官の、5年越しの溺愛包囲が甘すぎます!
「本当だ。おそろい!」
ささいなことだが、共通点を見つけてうれしくなった。
「私たち仲良くなれそうですね」
「そうですね。ここには知り合いが仕事仲間しかいないので、仲良くしてもらえたらうれしいです」
何気なく呟いた私の言葉に秋村さんが合わせてくれたのか、隣からくすっと笑い声が聞こえた。
それからはラジオの音が聞こえないくらいに話が盛り上がり、その会話の途中でお互いの年齢もわかった。
二十五歳の私よりも秋村さんは四歳上の二十九歳。
そこまで年齢が離れていないので敬語で話すのはやめようとなったところで、最初の目的地に到着した。
遊覧船に乗り島巡りを楽しんだあとは、種類豊富な海の幸が並ぶ市場へ行き、昼食はそこで海鮮丼を食べることになった。
向かい合って食事をしながら、先ほどまで乗船していた遊覧船の話題になる。
「私、初めて乗ったけど風が気持ちよくて最高だった」
今日の天気は晴れ。寒さも感じず心地よかった。
初めは船内の席に座って窓越しにゆったりと景色を見ていたけれど、外に出て風に吹かれるのも気持ちがよかった。
観光地として有名だが近すぎてかえって行ったことがなかったのでとてもよい機会になった。
秋村さんも楽しんでくれたみたいだ。