再会した航空自衛官の、5年越しの溺愛包囲が甘すぎます!
「付き合ってはないよ」
美羽の代わりに俺が正直に今の俺たちの関係を伝えた。
「そっか」と呟いた羽琉の表情が暗くなる。その頭にぽんと優しく手を置いた。
「でも、俺にとって美羽は今でも大切な存在なのは変わらない。もちろん羽琉も。だからこうしてまた会いにきたんだ」
嘘はついていない。
別れてからも俺にとって美羽はかけがえのない存在だし、正直に言うと今でも好きだ。
美羽の弟である羽琉のことも本当の弟のように思っている。
俺の言葉を聞いた美羽が目を見開いて驚いた顔をしている一方で、羽琉は「そっか」と呟いてにこりと満面の笑みを浮かべた。
「そういえば悠翔さん。俺、あのゲームクリアできたよ。ほら、前にふたりでやったときに苦戦したやつ」
「ああ、あれか」
「あのゲームの新作が出て、今はそれをやってる。今からうちに来て一緒にやらない?」
「えっ」
思いがけない誘いにきょとんとした顔をしてしまう。
ちらっと美羽に視線を送る。
彼女が俺と羽琉のもとにゆっくりと近づいてきた。