再会した航空自衛官の、5年越しの溺愛包囲が甘すぎます!
「緊張したー! とりあえずお母さんの前で婚約者のふりは成功したのかな」
母との食事会を終えて車に戻ると、美羽がほっとしたように息を吐いた。
「これで悠翔は見合いを勧められなくなるね。お母さんが仕事を辞めろって言ったときは焦ったけど、それもちゃんと認めてくれたってことかな」
「そうだな。美羽のおかげだよ、ありがとう」
俺はすっと頭を下げた。
すると美羽が「私のおかげなんかじゃないよ」と、顔の前でぶんぶんと両手を振る。
「とにかく! すべてうまくいってよかった。これで悠翔は今の部隊で思いきり飛べるね」
美羽がにっこりと微笑む。が、途端にその笑顔が曇った。
「でもちょっと罪悪感もある。私たち本当は結婚しないのにお母さんを騙して。悠翔が結婚するって聞いて、あんなによろこんでたのに」
そういうのを気にするのもまた彼女らしいと思い、愛おしさが溢れてくる。
「じゃあ、本当にする?」
自然と手が伸びて美羽の頬にそっと触れた。
彼女の華奢な肩がぴくっと跳ねる。
「ほ、本当って……?」
そう呟く美羽の頬に手を添えたまま、ゆっくりと顔を近付けた。
それから彼女の目を見つめて続きの言葉を口にする。