再会した航空自衛官の、5年越しの溺愛包囲が甘すぎます!


ふたりには私が悠翔の婚約者のふりをしたことは話していない。

アイスティーを飲むためストローに口をつけようとしたところで、明日香が思い出したように口を開く。


「そういえば、よかったね。お父さんの海外赴任が終わって。日本にはいつ帰ってくるの?」

「はっきりとはまだわからないけど、秋頃には戻ってくるみたい」


実はつい先日、海外赴任中の父から連絡があり、現地での仕事がひと段落したため日本への本帰国の目途がたったそうだ。

早くて三カ月後の十月には日本に戻ってきて、また一緒に暮らすことができる。


「三年前に美羽が悠翔さんのプロポーズを断ったのって羽琉くんのためでしょ。でも、お父さんが日本に帰ってくるなら美羽がいなくても羽琉くんはひとりぼっちにならないし、親代わりをする必要もなくなる。そうすれば美羽は悠翔さんと結婚してどこにでも一緒に行けるよね」


明日香が私を見つめて微笑む。

彼女には三年前に悠翔からプロポーズをされて断った理由についても打ち明けていた。


「たしかにお父さんが帰ってくれば羽琉はひとりぼっちにならないし、私が親代わりをする必要はなくなるんだろうけど。でも私は羽琉が大人になるまではそばで支えるって決めてるから」


それに悠翔とはもうとっくに別れている。彼との結婚なんて今さら有り得ない。


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