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目が回る忙しさで、なかなか『アリスちゃんじゃない』と言い出すタイミングもない。

それに、そもそも『佐藤アリス』として出席しているから、今さら『わたしは別人です!』なんて言えるわけがなかった。


お嬢様って…こんなに忙しいんだ。

…いや、アリスちゃんが別格なだけなのかも。


これなら、アリスちゃんがおばあちゃんの家でずっとまったりしていたくなるのにも納得がいく。


そうして疲れ切ったわたしは、ロイヤルスイートルームの部屋で泥のように眠った。


ということで、目が覚めると星乃川学園に通う月曜日になってしまっていた。


「おはよう、アリス。ついにアリスが楽しみにしていた日がきたな」

「う…うん、そうだね」


わたしは、アリスちゃんパパに苦笑い。

そして、わたしたちを乗せたリムジンは星乃川学園へと向かう。
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