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「…あ、ご…ごめん」

「失礼しましたっ…」


お互い頬を赤くしながら、顔を見合わせて謝った。


そういえば、前にもこんなことがあった。

いっしょに部屋で洗い物をしていたときに、同じマグカップを取ろうとして。


あのときもドキッとしたけど、やっぱり今も心臓がドキドキとうるさく鳴る。



* * *



「さっきの国語の授業のとき…見た?昴様とあんなに急接近して」

「せっかくイージスの前で恥をかかせてやろうと思ったのに。ほんと目障り」

「それに、いつもヘラヘラして。ものがなくなってることにも気づかないほどバカなのかしら?」

「まあまあ、みんな落ち着いて。どうやら佐藤財閥のお嬢様は頭の中がお花畑のようだから、もう少し刺激的なお仕置きをしてあげないとね」

「「さっすが沙理奈(さりな)ちゃん!」」
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