桜記念日
「……理名。
そこにいるだろうと思った。
俺も、理名のご両親に伝えるから、少し待てるか?
そしたら帰って一緒に風呂入るか。
そんな薄着で、冷えたろ。
挙式前日に風邪ひかれると困る。
明日は、桜の木の下、ガーデンウェディングにするんだからな」
「んも、拓実ったら。
式に影響すると困るから、一緒にお風呂入るだけよ。
イチャイチャ無しで寝るんだからね。
それが約束出来るなら、独身最後だし、彼氏のワガママ聞いてあげる」
「ったく、素直じゃないんだから。
まぁ、そういう奥さんに惚れたんだ。
惚れた弱み、ってやつだな」
そう言って私に微笑んだ拓実は、
私の、両親の墓前にかなり長く手を合わせていた。
「一言じゃなくない?
拓実」
「俺のタキシード姿も、理名の花嫁姿も、ちゃんと見ていてほしいじゃん?
それに、まだまだ頼りないかもしれないけど、大事な1人娘を任されたんだ。
ちゃんと幸せにするから、ってことだけは伝えたくてさ」
「そういうこと、さり気なく言うの反則だって。
いい旦那すぎて、私には勿体ない」
そこにいるだろうと思った。
俺も、理名のご両親に伝えるから、少し待てるか?
そしたら帰って一緒に風呂入るか。
そんな薄着で、冷えたろ。
挙式前日に風邪ひかれると困る。
明日は、桜の木の下、ガーデンウェディングにするんだからな」
「んも、拓実ったら。
式に影響すると困るから、一緒にお風呂入るだけよ。
イチャイチャ無しで寝るんだからね。
それが約束出来るなら、独身最後だし、彼氏のワガママ聞いてあげる」
「ったく、素直じゃないんだから。
まぁ、そういう奥さんに惚れたんだ。
惚れた弱み、ってやつだな」
そう言って私に微笑んだ拓実は、
私の、両親の墓前にかなり長く手を合わせていた。
「一言じゃなくない?
拓実」
「俺のタキシード姿も、理名の花嫁姿も、ちゃんと見ていてほしいじゃん?
それに、まだまだ頼りないかもしれないけど、大事な1人娘を任されたんだ。
ちゃんと幸せにするから、ってことだけは伝えたくてさ」
「そういうこと、さり気なく言うの反則だって。
いい旦那すぎて、私には勿体ない」