ハニーレモンとビターチョコ〜双子の兄の溺愛注意報〜
衝撃的な再会
校門の前に立っている一際目立つ、キラキラしたオーラを放つ依蓮くん。
どうしてなのだろう、ただ立っているだけであんなにカッコいいなんて。
「莉茉ちゃん!」
ホールケーキ級のスマイル、いただきました……!!
「ごちそうさまです……」
「え、何が?」
「なんでもないよ!」
「そう?じゃあ、帰ろっか」
「うんっ!」
体育の授業中に鼻血を出したわたしを心配してくれて、一緒に帰ることに。
過保護かなとも思うけど、依蓮くんの優しさが嬉しすぎる。
うふふ、にやけちゃうなぁ……。
「――あのっ、甘木くん!」
校門を出ようとしたところで、誰かに呼び止められた。
わたしじゃなく、依蓮くんが。
振り返ると、二年生の中でもかわいいと評判の先輩がもじもじしながら立っていた。
「急にごめんね……ちょっとだけいいかな」
このあとの展開を察したわたしは、ササッと離れる。
「わたしのことは気にしないで」と目で合図を送った。
依蓮くんは両手を合わせて「ごめんね」のポーズをしてから、その先輩についていく。
こういうことには慣れてるので全く気にしない。
だって依蓮くんはモテるから。