ハニーレモンとビターチョコ〜双子の兄の溺愛注意報〜
「……っ」
ジェラートはなんとか無事だったみたいで、ホッとした。
それにしても今、誰かにぶつかったよね?
「ご、ごめんなさ……」
「ったく、莉茉は相変わらずドジだなぁ」
「え…………」
あれ、この声、聞き覚えがあるような……?
「数年で治るようなものじゃなかったか」
「あ、亜蘭くんっ!?」
「よう」
ニヤッと笑ってわたしを見下ろしているのは、亜蘭くんだった!
ものすごく背が伸びていて見上げないといけないくらいだし、顔つきがかなり大人っぽくなっているけど亜蘭くんを見間違えるわけがない。
「久しぶりだな、莉茉」
「久しぶりっ!!」
わあ、まさかこんなところで亜蘭くんに会えるなんて思っていなかった!!
亜蘭くんはチョコレートブラウンの髪の毛を無造作に遊ばせていて、かなりオシャレだった。
てゆーか亜蘭くん、ものすごくイケメンになってる!?
昔から亜蘭くんはめちゃくちゃイケメンでモテまくっていたけど、高校生になって更にカッコよくなってない!?