ハニーレモンとビターチョコ〜双子の兄の溺愛注意報〜
改めて亜蘭くんと依蓮くんをまじまじと見つめた。
双子と言われるとあまり似てないけど、兄弟と言われると納得してしまうところもある。
何しろ二人ともめちゃめちゃ顔が良い!!
「つーかお前ら、その制服西高だよな?」
「え、うん、そうだよ」
「俺も西高に編入することになったから」
「そうなの!?」
「ああ」
亜蘭くんがうちの高校に編入してくるなんて!!
つまり、また亜蘭くんと会えるってこと……?
「またよろしくな、莉茉」
「う、うんっ!嬉しい!!」
亜蘭くんとまた一緒になるのは素直に嬉しい!
明日からの楽しみが増えた……!
「これは再会の記念にもらっておくわ」
「あっ!」
わ、わたしのジェラート!!
亜蘭くんはジェラートを待っていた方の腕をつかんだかと思うと、そのままがぶっと半分くらい食べてしまった。
わたしのハニーレモンチョコなのに……っ!!
「ん、意外とうめえじゃん」
ペロリと舌をなめる亜蘭くん。
てゆーか今の、間接キスじゃない……?
「ごちそーさま」
「〜〜っっ」
亜蘭くんの意地悪は変わってない。
意地悪なのにドキドキさせられてしまう、ビターなところは子どもの頃から同じ。
なのに、あの時よりドキドキしているような気がするのはなんでだろう――。