ハニーレモンとビターチョコ〜双子の兄の溺愛注意報〜


 お風呂から上がったら、背後から依蓮くんに声をかけられた。

 やばい、話しかけられただけでドキドキしてる……!!


「ちょっといいかな」

「は、はい……」


 心臓がバクバクしたまま、依蓮くんの部屋に入って正座する。
 正座なんて慣れてないんだけど、なんか咄嗟にこの座り方になってしまった。

 依蓮くんの部屋なんて入り慣れてるはずなのに、どうしてこんなに緊張するの!?


「……そんなに緊張しないで、って言う方が無理だよね」

「……!」

「さっきはごめんね」


 依蓮くんはわたしに向かって深々と頭を下げた。


「突然あんなことされて、気持ち悪かったよね」

「そ、そんなことはないけど……び、びっくりはしたかな……」

「ごめんなさい」

「そ、そんなに謝らないでっ!……依蓮くんは、わたしのことが好きなの?」

「うん」


 う、うわああああああ!!

 自分から聞いておいてアレだけど、どう反応していいかわからない……っ!!


「で、でもわたしたち……っ」
「わかってる。両親に心配かけたくなかったし、ずっと黙ってるつもりだった。ずっと良い兄でいるつもりだったんだ。
でも、これからは……」
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