ハニーレモンとビターチョコ〜双子の兄の溺愛注意報〜
亜蘭くん、今わたしの心の中読んだ!?
「つーかなんで初デート記念とか書かないんだよ」
「でっ、でえと!?」
思わずうわずった変な声を出してしまう。
「デートだろ」
「ふえぇ……」
やっぱりデートだったんだ……。
うわあ、どうしよう……。
てかデートって付き合ってなくてもするものなの?
二人で出かけたらそれはもうデートになるの?
わからないよぉ……っ!!
「おい莉茉、何してんだよ」
「はっ」
「そろそろ行くぞ」
亜蘭くんはひたすらいつも通り。
デートだなんて言っても別に気にしてないみたい。
なんかわたし一人でドキドキして悔しいな……。
告白されたのもわたしのはずなんだけど、亜蘭くんは普通すぎる。
わたしばっかり意識してるの、恥ずかしいんだけど。
「亜蘭くん、どこ行くの?」
「莉茉が行きたいとこ」
「わたしが?」
「パンケーキ、買いたいんだろ?」
「!!」
パンケーキの言葉にわたしのテンションは一気に上がる。
てか亜蘭くん、なんでわたしがパンケーキ食べたいと思ってたこと知ってるの!?エスパーなの!?
「やっぱりな。ずっとパンケーキのページ食い入るように見てただろ」