ハニーレモンとビターチョコ〜双子の兄の溺愛注意報〜


 亜蘭くん、今わたしの心の中読んだ!?


「つーかなんで初デート記念とか書かないんだよ」

「でっ、でえと!?」


 思わずうわずった変な声を出してしまう。


「デートだろ」

「ふえぇ……」


 やっぱりデートだったんだ……。
 うわあ、どうしよう……。

 てかデートって付き合ってなくてもするものなの?
 二人で出かけたらそれはもうデートになるの?

 わからないよぉ……っ!!


「おい莉茉、何してんだよ」

「はっ」

「そろそろ行くぞ」


 亜蘭くんはひたすらいつも通り。
 デートだなんて言っても別に気にしてないみたい。

 なんかわたし一人でドキドキして悔しいな……。
 告白されたのもわたしのはずなんだけど、亜蘭くんは普通すぎる。
 わたしばっかり意識してるの、恥ずかしいんだけど。


「亜蘭くん、どこ行くの?」

「莉茉が行きたいとこ」

「わたしが?」

「パンケーキ、買いたいんだろ?」

「!!」


 パンケーキの言葉にわたしのテンションは一気に上がる。

 てか亜蘭くん、なんでわたしがパンケーキ食べたいと思ってたこと知ってるの!?エスパーなの!?


「やっぱりな。ずっとパンケーキのページ食い入るように見てただろ」
< 48 / 62 >

この作品をシェア

pagetop