ハニーレモンとビターチョコ〜双子の兄の溺愛注意報〜
ダメだダメだ、やっぱり意識しちゃう。
多分今、めちゃめちゃ顔赤い。
恥ずかしくて依蓮くんの顔が見れないよ……。
「ふふっ……」
突然依蓮くんが笑い出した。
「な、何?」
「いやごめん……嬉しくて」
「嬉しい?」
「だって意識してくれてるんでしょう?俺のこと」
「……っ!!」
気持ちがバレてることへの恥ずかしさにプラスして、はちみつみたいに笑顔がとろけている依蓮くんへのドキドキが止まらない。
依蓮くん、どうしてそんなに嬉しそうに笑ってくれるの?
そんな風に笑いかけられたら、どうしていいのかわからなくなっちゃうよ……。
いつからわたしのこと好きなの?って、依蓮くんにも聞いてみたいな――。
「あの、依蓮くん」
「あれ?こんなぬいぐるみあったっけ?」
依蓮くんが見つけたのは、ソファの隅っこに座らせていたぶちゃかわな猫のぬいぐるみ。
今日亜蘭くんにもらったものだ。
「あっそれは、今日もらったもので」
「誰から?」
「え、えーーと……」
素直に亜蘭くんからもらったと言えばいいのに、何だか躊躇ってしまった。
「もしかして、亜蘭から?」
「! う、うん……」