秘密の信仰
第1章
満月の夜には、この修道院の
全ての尼は夜通し神に祈りを捧げることになっていた。
「われわれは神様と契約し全ての誘惑から…」レベッカが私の後ろで祈祷文を唱えている。
エドワード…エドワード…
あなたは今どうしているの…
こつり。後ろから肩にチョップをされて目が覚める。あなたの番よ、とベッカは言いたいらしい。
「私たちは祈ろう、命尽きる時まで……」私は祈祷文を続けた。
お祈りの時間にはエドワードのことしか考えていなかった。エドワード、あなたに会いたい…
翌日は日曜日で昼の礼拝まで時間がある。
「ふぁー。ミュア、またエドワードエドワードだったんでしょ、わかるわよ。あたしは昼のミサまで寝るわ、あんたも寝なさい」相部屋でベッカはベッドに潜りながら言った。
「私、朝ご飯作る当番だから…」
「……手伝う」
ベッカは布団から這い出た。
日曜礼拝が始まった。私たちは祭壇のところに並んで、讃美歌を歌う。真っ黒の衣装が私たちの罪を覆っていた。
私は歌いながら、愛しいエドワードを探した。
二列目の左端。そこにエドワードはいつもいた。今日も来ている。くるくるの癖毛に、悪魔のようなわし鼻、窪んだ目…エドワード…今週も来てくれたのね。
献金を集める時間になった。
「エマ、私集めるから」
小さな声で私が言い、献金を入れる逆さまの帽子を持つ。エマも私の事情を知っていた。
緊張しながら、お金を頂戴していく。
ゆっくりとした足取りで、エドワードのところへ行く。エドワードは泣きそうな笑顔で、上着で帽子を隠した。エドワードが金貨を帽子に入れる時私はそっと手を握った。
そうしてエドワードは言った。
「神に栄光」
私も答えた。
「神に栄光」
満月の夜には、この修道院の
全ての尼は夜通し神に祈りを捧げることになっていた。
「われわれは神様と契約し全ての誘惑から…」レベッカが私の後ろで祈祷文を唱えている。
エドワード…エドワード…
あなたは今どうしているの…
こつり。後ろから肩にチョップをされて目が覚める。あなたの番よ、とベッカは言いたいらしい。
「私たちは祈ろう、命尽きる時まで……」私は祈祷文を続けた。
お祈りの時間にはエドワードのことしか考えていなかった。エドワード、あなたに会いたい…
翌日は日曜日で昼の礼拝まで時間がある。
「ふぁー。ミュア、またエドワードエドワードだったんでしょ、わかるわよ。あたしは昼のミサまで寝るわ、あんたも寝なさい」相部屋でベッカはベッドに潜りながら言った。
「私、朝ご飯作る当番だから…」
「……手伝う」
ベッカは布団から這い出た。
日曜礼拝が始まった。私たちは祭壇のところに並んで、讃美歌を歌う。真っ黒の衣装が私たちの罪を覆っていた。
私は歌いながら、愛しいエドワードを探した。
二列目の左端。そこにエドワードはいつもいた。今日も来ている。くるくるの癖毛に、悪魔のようなわし鼻、窪んだ目…エドワード…今週も来てくれたのね。
献金を集める時間になった。
「エマ、私集めるから」
小さな声で私が言い、献金を入れる逆さまの帽子を持つ。エマも私の事情を知っていた。
緊張しながら、お金を頂戴していく。
ゆっくりとした足取りで、エドワードのところへ行く。エドワードは泣きそうな笑顔で、上着で帽子を隠した。エドワードが金貨を帽子に入れる時私はそっと手を握った。
そうしてエドワードは言った。
「神に栄光」
私も答えた。
「神に栄光」