生家で虐げられた令嬢は嫁ぎ先で溺愛スローライフを送ります
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時には精霊王の依り代にもなる、大きなフェンリルさんはすっかり辺境伯邸でもおなじみの存在になった。
精霊王様が、少しかわいそうに思ったからか私が望むときにはちょっと大きいオオカミサイズに変われるように変化の術をかけてくれたので最近は毎晩一緒に寝ていたりする。
よくよく見たら、フェンリルは女の子だったので私はリルと呼ぶようになった。
「リル、おいで!今日は庭で遊ぼう」
私が声をかけると、ウォンと鳴いて駆けてくる。賢い、いい子である。
基本的にはリルには大きいオオカミサイズになってもらっているが、寝るときだけは元のフェンリルサイズになってもらいもふもふにくるまれて寝ている。
辺境伯邸のベッドもふかふかなのだが、フェンリルの極上の毛並みはもはや次元が違う。
リルもくっついて寝るのが好きなようで、大きくなってベッドに上がると私を包んで寝てくれるのだ。
ちなみに鐘が鳴ると、リルは真っ先に起きて私を地下に運ぶと自身は騎士たちの加勢に行って魔獣退治に参加してお肉を食べて帰ってくる。
そうすると、まぁせっかくのもふもふが血みどろで帰宅するので、私はクリーンの魔法が得意になってしまった。
もふもふの極上毛並みが血のりべったり、ごわごわなど許せない!
リルも分かっているので、戻るとまっすぐ私のもとに来てごめんね?って感じでクリーン待ちするようになった。
やっぱり賢い、いい子。
祝福を受けてから、私は魔法も使えるようになった。
クロムス様いわく、魔法とは少し違って精霊術に近いと思うということだけれどとっても便利。
水を出したり、リルを綺麗にしたりくらいだけれど、あとは最近怪我した妖精さんを手当てしたりしている。
これも、この間また来た精霊王様いわく、妖精や精霊のケガを治せるのは愛し子だけなんだって。
だから、二百年くらいはケガは自然治癒じょうたいだった妖精や精霊たちも今は私がいるから安心なんだって。
こちらにも返せる力があってよかったと、私は日々訪れる精霊や妖精と戯れ癒しつつもリルと楽しい日々を過ごし、御屋敷の使用人やクロムス様ともいい関係になったいて幸せそのものだった。
そこに王都から教会と王様から手紙が届いた。
教会のお手がには大司祭長様が辺境まで訪ねるが、一月ほど後になるが大丈夫だろうか?という確認のお手紙。
これにはお待ちしておりますと返事を書いた。
問題は国王陛下からのお手紙で、これはクロムス様と一緒に開封し確認してもらった。
【精霊の愛し子の誕生を聞き、国としても大変喜ばしきこと。ついては久しぶりの愛し子様の誕生を国民にも知らせるため皇都にて行う式典に参加されたし。式典は二か月後。迎えを用意するので、安心されたし。 ラザシュタイン皇帝 フェリザルディード】
という一方的なお手紙だった。
私は辺境から出たくはないのだが、どうしたものか。
皇都には良い思い出はないし、お義母様は領地に移動したとお父様から手紙が来たから会うことはないだろうけれど。
お姉様は公爵子息と結婚し皇都の公爵邸に住んでいるはずだ。
義理のお兄様になる公爵子息は皇宮勤務の宰相補佐であると聞いているし、現公爵様は宰相だという。
せっかく離れて穏やかに暮らしているので、出来れば会いたくないが皇宮に行くなら会うことになるのは間違いない。
思わずため息が漏れた。
精霊王様が、少しかわいそうに思ったからか私が望むときにはちょっと大きいオオカミサイズに変われるように変化の術をかけてくれたので最近は毎晩一緒に寝ていたりする。
よくよく見たら、フェンリルは女の子だったので私はリルと呼ぶようになった。
「リル、おいで!今日は庭で遊ぼう」
私が声をかけると、ウォンと鳴いて駆けてくる。賢い、いい子である。
基本的にはリルには大きいオオカミサイズになってもらっているが、寝るときだけは元のフェンリルサイズになってもらいもふもふにくるまれて寝ている。
辺境伯邸のベッドもふかふかなのだが、フェンリルの極上の毛並みはもはや次元が違う。
リルもくっついて寝るのが好きなようで、大きくなってベッドに上がると私を包んで寝てくれるのだ。
ちなみに鐘が鳴ると、リルは真っ先に起きて私を地下に運ぶと自身は騎士たちの加勢に行って魔獣退治に参加してお肉を食べて帰ってくる。
そうすると、まぁせっかくのもふもふが血みどろで帰宅するので、私はクリーンの魔法が得意になってしまった。
もふもふの極上毛並みが血のりべったり、ごわごわなど許せない!
リルも分かっているので、戻るとまっすぐ私のもとに来てごめんね?って感じでクリーン待ちするようになった。
やっぱり賢い、いい子。
祝福を受けてから、私は魔法も使えるようになった。
クロムス様いわく、魔法とは少し違って精霊術に近いと思うということだけれどとっても便利。
水を出したり、リルを綺麗にしたりくらいだけれど、あとは最近怪我した妖精さんを手当てしたりしている。
これも、この間また来た精霊王様いわく、妖精や精霊のケガを治せるのは愛し子だけなんだって。
だから、二百年くらいはケガは自然治癒じょうたいだった妖精や精霊たちも今は私がいるから安心なんだって。
こちらにも返せる力があってよかったと、私は日々訪れる精霊や妖精と戯れ癒しつつもリルと楽しい日々を過ごし、御屋敷の使用人やクロムス様ともいい関係になったいて幸せそのものだった。
そこに王都から教会と王様から手紙が届いた。
教会のお手がには大司祭長様が辺境まで訪ねるが、一月ほど後になるが大丈夫だろうか?という確認のお手紙。
これにはお待ちしておりますと返事を書いた。
問題は国王陛下からのお手紙で、これはクロムス様と一緒に開封し確認してもらった。
【精霊の愛し子の誕生を聞き、国としても大変喜ばしきこと。ついては久しぶりの愛し子様の誕生を国民にも知らせるため皇都にて行う式典に参加されたし。式典は二か月後。迎えを用意するので、安心されたし。 ラザシュタイン皇帝 フェリザルディード】
という一方的なお手紙だった。
私は辺境から出たくはないのだが、どうしたものか。
皇都には良い思い出はないし、お義母様は領地に移動したとお父様から手紙が来たから会うことはないだろうけれど。
お姉様は公爵子息と結婚し皇都の公爵邸に住んでいるはずだ。
義理のお兄様になる公爵子息は皇宮勤務の宰相補佐であると聞いているし、現公爵様は宰相だという。
せっかく離れて穏やかに暮らしているので、出来れば会いたくないが皇宮に行くなら会うことになるのは間違いない。
思わずため息が漏れた。