生家で虐げられた令嬢は嫁ぎ先で溺愛スローライフを送ります
60
精霊の森に到着すると、森の雰囲気がすっかり変わっている。
精霊たちが溢れていて、緑豊かで空気も澄んでいる。
元々ある皇都の近くの精霊の森をセルゲン様が、新しくできた精霊の森を見て言った。
「こちらの森の方が空気が澄んでおり、精霊の数も多いので今後はこちらが精霊の森の本拠地となりましょう」
どうやら、もともと森として広く豊かだったらしい辺境伯領の森はより豊かに澄んだ精霊の森に生まれ変わったらしい。
森に入れば精霊も妖精ものびのびしているのが伺える。
土の精霊、光の精霊、植物の精霊、水の精霊、風の精霊までとても心地よさげに過ごしているのが良く見えた。
「精霊たちがとてものびのび過ごしていますね。居心地がいいのだと思います」
精霊たちが見えるレイシア様は、森と精霊たちの様子を見て言う。
「ここでは、確かに魔法も使いやすいだろうことが伺える。レイシアには精霊たちが心地よく過ごしているのが見えているなら、この森は素晴らしいんだろうね」
皇太子殿下も、魔法の面からこの森の変化を感じ取ったらしい。
私が来るまでは、たまに魔物が出る森だったのにすっかり精霊たちの憩いの森に変わった様子。
ここまで空気が澄んでいると、魔物はこの森では過ごしづらく他へと移動したと思われる。
リルに移っているウィンガルム様が、おや?という表情をして一言。
『皇都近くの精霊の森に棲んでたはずの古龍がこちらに移っているな』
まさかの、先ほど話していた古のドラゴンはこの森に来ている!
『あぁ、でも自分が動くと大変だから奥にいると言っているな。シエラに会いたいと。ここはオーロに来てもらってセルゲンと二人で行くのが良かろう』
古のドラゴンである古龍はどんな龍なんだろうか。
どうやら風の精霊がお邸で待ってたはずのオーロを呼び出してくれたので、森の開けたところで待つとしっかりやって来る。
「オーロ、来てくれてありがとうね。古龍さんが森の奥にいるらしいから連れて行ってくれるかしら?」
オーロはセルゲン様に顔を向けた後に、私の言葉を聞いて了承するように鳴く。
『キュ、クルル』
セルゲン様がオーロに乗り、私を引き上げてくれる。
「では、お先に古龍の元へ行きますね」
クロムス様と皇太子殿下、レイシア様はウィンガルム様が最短の道を開いてくれるので森の中を移動することに。
私とセルゲン様はオーロで空から古龍の元へ行くことになった。
空から見ると、精霊の森がとっても広範囲の森であると気づく。
「こんなに広かったんですね」
「そうですね。だから辺境伯領は毎度、秋には魔物狩りを行い領民を守っていたのです。しかし、この秋からは実りの収穫が出来るし、魔物狩りは目撃情報が出ない限り行うことはないでしょう」
精霊の森になったおかげで、本当に辺境伯領は平和になったのだと言える。
「いいことなのですよね?」
「もちろんですとも」
そんな会話をしている間に、森の奥、小さな湖のある少し開けた場所に大きな姿が見えてオーロはそこに向かって真っすぐに飛んで行った。
精霊たちが溢れていて、緑豊かで空気も澄んでいる。
元々ある皇都の近くの精霊の森をセルゲン様が、新しくできた精霊の森を見て言った。
「こちらの森の方が空気が澄んでおり、精霊の数も多いので今後はこちらが精霊の森の本拠地となりましょう」
どうやら、もともと森として広く豊かだったらしい辺境伯領の森はより豊かに澄んだ精霊の森に生まれ変わったらしい。
森に入れば精霊も妖精ものびのびしているのが伺える。
土の精霊、光の精霊、植物の精霊、水の精霊、風の精霊までとても心地よさげに過ごしているのが良く見えた。
「精霊たちがとてものびのび過ごしていますね。居心地がいいのだと思います」
精霊たちが見えるレイシア様は、森と精霊たちの様子を見て言う。
「ここでは、確かに魔法も使いやすいだろうことが伺える。レイシアには精霊たちが心地よく過ごしているのが見えているなら、この森は素晴らしいんだろうね」
皇太子殿下も、魔法の面からこの森の変化を感じ取ったらしい。
私が来るまでは、たまに魔物が出る森だったのにすっかり精霊たちの憩いの森に変わった様子。
ここまで空気が澄んでいると、魔物はこの森では過ごしづらく他へと移動したと思われる。
リルに移っているウィンガルム様が、おや?という表情をして一言。
『皇都近くの精霊の森に棲んでたはずの古龍がこちらに移っているな』
まさかの、先ほど話していた古のドラゴンはこの森に来ている!
『あぁ、でも自分が動くと大変だから奥にいると言っているな。シエラに会いたいと。ここはオーロに来てもらってセルゲンと二人で行くのが良かろう』
古のドラゴンである古龍はどんな龍なんだろうか。
どうやら風の精霊がお邸で待ってたはずのオーロを呼び出してくれたので、森の開けたところで待つとしっかりやって来る。
「オーロ、来てくれてありがとうね。古龍さんが森の奥にいるらしいから連れて行ってくれるかしら?」
オーロはセルゲン様に顔を向けた後に、私の言葉を聞いて了承するように鳴く。
『キュ、クルル』
セルゲン様がオーロに乗り、私を引き上げてくれる。
「では、お先に古龍の元へ行きますね」
クロムス様と皇太子殿下、レイシア様はウィンガルム様が最短の道を開いてくれるので森の中を移動することに。
私とセルゲン様はオーロで空から古龍の元へ行くことになった。
空から見ると、精霊の森がとっても広範囲の森であると気づく。
「こんなに広かったんですね」
「そうですね。だから辺境伯領は毎度、秋には魔物狩りを行い領民を守っていたのです。しかし、この秋からは実りの収穫が出来るし、魔物狩りは目撃情報が出ない限り行うことはないでしょう」
精霊の森になったおかげで、本当に辺境伯領は平和になったのだと言える。
「いいことなのですよね?」
「もちろんですとも」
そんな会話をしている間に、森の奥、小さな湖のある少し開けた場所に大きな姿が見えてオーロはそこに向かって真っすぐに飛んで行った。