私の「光健士(ひかるけんし)」くん～社内で孤立の二十九歳主任を慕い、ひたすら尽くして応援する十八歳のアルバイトくん

エピローグ

　「あなたの広告会社」は今日も太陽のように明るい雰囲気！健士から伝授された山崎の美味しいお茶も評判である。

「ヒール山崎、おかわり」
「ハイ、ヒールでございます。ただ今ご用意を」

　一方、恭子と健士は近くの公園で、早くも「夫婦喧嘩」のまっ最中？

「ダメ、健士くんは大学に行かなかきゃ」
「夜学にします。僕、恭子さんの応援団ですから！」
「そりゃあ、本音はうちの社に来て欲しいけど……。あっ、絶対ダメ。南川学長や大森教授に怒られちゃう」
「あっ、午後の時間です」
「いけない。みんなに示しがつかない。山崎くんに冷やかされちゃう」

　恭子は一瞬で健をお姫様抱っこした。サッと唇を重ねてエンジンをかけると、そのまま会社に向かって走り出していた。