【辛口ヒューマンドラマ】雲にのりたい

第18話

またところ変わって、食卓にて…

食卓には、みちよと明《あきら》と私と博美《ひろみ》と雅俊《まさとし》と理恵《りえ》がいた。

みちよは、困った声で理恵《りえ》に言うた。

「理恵《りえ》さん。」
「なんでしょうか？」
「公章《きみあき》さんとゆかりさんはつとめを休んだのね。」
「ふたりとも怠けているのよ!!」
「困ったわね…どうしたらいいのよ〜」

この時、みちよの横にいた明《あきら》が『もう食べん…』と言うてごはんを残したあと席から立とうとした。

みちよは、困った声で明《あきら》に言うた。

「あなた〜」
「なんだよぅ〜」
「ごはんがたくさん残っているわよ～」
「お腹がしくしく痛むのだよ～」
「あなた〜」
「ゲホゲホゲホゲホゲホゲホゲホゲホ…」

明《あきら》がはげしいせきをしたので、みちよは心配な表情で声をかけた。

「あなた大丈夫？」
「クスリ…クスリ…」
「クスリ？」
「クスリどこだ〜」
「おじさま、大丈夫ですか!?」

近くにいた理恵《りえ》が明《あきら》に声をかけた。

「理恵《りえ》ちゃん、そこの戸だなに…え～と…痛み止め…」

理恵《りえ》は、戸だなから痛み止めの薬を出したあと明《あきら》に渡した。

「これですか？」
「ああ、ありがとう。」

明《あきら》は、痛み止めの薬を受け取ったあとキッチンヘ行った。

みちよは、ものすごく困った声で雅俊《まさとし》と宏美《ひろみ》に言うた。

「雅俊《まさとし》さん、宏美《ひろみ》さん…」

宏美《ひろみ》は、ひねた声で『なによぅ〜』と言うた。

みちよは、ものすごく困った声で宏美《ひろみ》に言うた。

「この際だからいわせてもらうけど、家族の関係を一度リセットしたほうがいいと思うけど…」

宏美《ひろみ》は、めんどくさい声で言うた。

「なんで家族の関係をリセットするのよ!?」

みちよは、困った声で言うた。

「このままでは、一徳《かずのり》くんがかわいそうよ…きのうは、ガッコーの運動会《たいいくさい》を欠席したのよ…それはだれのせいだと思っているのよ!?」
「だれのせいって…」
「あなたたちがムカンシンを通していることが原因で家族の関係にアツレキが生じたと言うことがまだ分からないのね!!」
「アタシと主人は、子どもたちのショウライをきちんと考えているわよ!!よしみの育児が大失敗したからゆかりと一徳《かずのり》は成功させたいと思っているわよ!!だけど、アタシと主人は時間がないのよ!!」
「なんやオドレ!!」
「あなたこそなによろくでなし!!」
「だまれ!!」

（ガーン!!）

思い切りブチ切れた雅俊《まさとし》は、宏美《ひろみ》の右肩をグーで殴りつけた。

みちよは、ものすごくあきれた声で言うた。

「もうあきれたわ!!雅俊《まさとし》さんはムシャクシャしていたから家族に暴力をふるう…ふたりとも気持ちがダルいので育児をなまけている!!…これではもうだめね!!もう児童相談所に電話するわよ!!」

みちよは、よりするどい目つきで雅俊《まさとし》と宏美《ひろみ》をにらみつけながら言うたあと児童相談所に電話をかけた。

雅俊《まさとし》と宏美《ひろみ》のムカンシンの度合いが強くなったので、私は都倉《とくら》の家で暮らしていくことができなくなった。

私は、その翌日より山尾《やまお》の家に滞在することになった。

私のショグウが決定された場合は、山尾《やまお》の家を出ることになっているので長く滞在することはできない…