スパダリドクターの甘やかし宣言
カフェでお昼ご飯を食べた後、私たちは小田急線のホームへと向かった。
今日の目的地は箱根温泉。
券売機で特急券を買って、薔薇色が鮮やかなロマンスカーへと乗り込む。
恭介はスリーポインテッド・スターでお馴染みの某外車のセダンを所持しているけれど、「当直明けの長距離運転は事故ったらマズい」ということで、今日の運転はなし。ペーパードライバーの私が代わりに運転するとは言えなかった。
なので箱根までは一時間ちょっと、今日はずっと座ってさえいればいい。
「着くまで寝てていいからね?」
「そうだな。枕があったら熟睡できるんだけど」
そう言いながら恭介は私の肩に頭を乗せた。ぐりぐりと肩口に頭をめり込ませてくるので、髪の毛が首筋に当たってくすぐったい。
「いい感じ」
「もー、仕方ないなぁ」
なんて言いながらも、甘えてくるこの人が可愛いと思ってる。
「ありがと、莉子」
列車が動く前に寝息を立て始めた恭介。ずしりと重みの増した後頭部に愛おしさを感じながら、私は窓の外を流れる景色を眺めた。
今日の目的地は箱根温泉。
券売機で特急券を買って、薔薇色が鮮やかなロマンスカーへと乗り込む。
恭介はスリーポインテッド・スターでお馴染みの某外車のセダンを所持しているけれど、「当直明けの長距離運転は事故ったらマズい」ということで、今日の運転はなし。ペーパードライバーの私が代わりに運転するとは言えなかった。
なので箱根までは一時間ちょっと、今日はずっと座ってさえいればいい。
「着くまで寝てていいからね?」
「そうだな。枕があったら熟睡できるんだけど」
そう言いながら恭介は私の肩に頭を乗せた。ぐりぐりと肩口に頭をめり込ませてくるので、髪の毛が首筋に当たってくすぐったい。
「いい感じ」
「もー、仕方ないなぁ」
なんて言いながらも、甘えてくるこの人が可愛いと思ってる。
「ありがと、莉子」
列車が動く前に寝息を立て始めた恭介。ずしりと重みの増した後頭部に愛おしさを感じながら、私は窓の外を流れる景色を眺めた。