なぜか彼氏が2人できちゃいました……。

その時の岳の反応がちょっと面白かったからまた今度やろうかなって思ってはいたけど。


でも、今日はイタズラをするどころじゃなかった。


「そんなことしてない」


「いや、おまえのことだからまた何か……」


岳はまだ疑ってて自分のロッカーを確認するために席を立った。


あれ、なんだろこれ。


彼のいつも通りのノリに違和感を覚えてしまう。


なんで？どうして彼はあんな普通な顔をして話せるんだろう。


もしかしてだけどああ見えて、慣れてるのかな？


彼にとって昨日のキスはたいしたことじゃなかったりして。


ふとそう思ってしまったら、虚しくて悲しい気持ちになる。


私ってそんなに軽く見られているのか。


落ち込みそうになっていたら、彼が戻ってきた。


「あれ、どうした？美緒」


前の席の椅子に腰掛けて心配そうに覗きこんでくる。


「顔が赤いな」