なぜか彼氏が2人できちゃいました……。
「だって、女嫌いだもん。クラスの女子に話しかけられただけでムスッとするじゃん。私と初めて話した時も嫌そうだったよ」


「そうだったか?覚えてない」


岳がとぼけると、空くんがクッと笑う。


「そうだよな兄貴って俺と同じ顔してるんだから絶対モテるはずなのに人生損してるよ」


「別にいいけど」


岳が気まずそうな顔で首の後ろをかくから、おかしくてクスクス笑った。


「よーし、じゃあ初心者2人はあてにならないから俺がとっておきのデートプランをつくってあげるよ」


「もしかして、デートも3人でするの?」


「美緒が2人きりでもよければ俺はウェルカムだけど?」


そう言って、握っていた私の手を自分の唇に近づけて意味深な視線を送ってきた。


「あ、3人がいいです」


慌てて右手を引っ込めようとしたら左手がグイッと強く引っ張られたのでそっちへよろめく。
< 44 / 88 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop