なぜか彼氏が2人できちゃいました……。
「え、ここって、公園?」


「休憩していこうよ」


そこは大きめの公園で、街灯も明るい。


まだ19時頃だったから、人もまばらにいる。


ま、いっか、ちょっとだけなら。


「うん、いいよ」


あっさりと応じて、2人で公園のベンチに腰を下ろして他愛ないおしゃべりをしていた。


「ここよく犬の散歩で来てるんだ」


ふと思い出したように空くんが言う。


「もしかしたら、今日兄貴が立ち寄るかもしれないな」


「ええっ、岳がっ」


彼の話題が出て、ドキンッと胸が跳ねた。


もしかしたら、岳がここに来るかもしれないんだ。


そう思ったらソワソワして、居ても立っても居られない気分。


「も、もう帰ろっか」


「どうして?まだいいじゃん」


「で、でも」
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