レンズのむこう
特別美人ってわけでも可愛いってわけでもないってことくらい自分が一番分かってるわい!!



わなわなと手を震わせ男を睨みつけると、まぁまぁと手で肩をおされた。



「可愛くないってのはそんな意味じゃなくってさ。なんだろ…他の女の子みたいに媚びをうらないねって意味。面白いってさっき言ったのは、この俺にツッコミさせるなんてすごいねって意味」



俺、ボケ担当だから。と男は笑って私の相棒をヒョイッと肩から奪った。


「返せ!」


焦って手を伸ばしても、腕と足の長さに差がありすぎて届かない。


そのまま空をきった手で今度は強く握り拳を作った。


もちろん目指すは男の腹部。


「きーさーまー…!」



くらえ!みこと必殺ガンダムも真っ青ロッケトパーンチ!と繰り出そうとしたら、男がカメラを私にむけてきた。
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