レンズのむこう
グイッと腕を掴まれてムリヤリ生徒会長の方へ逆戻りさせられた。



この事によりいっそう不機嫌になった私は般若ばりの顔で奴を睨みあげた。


「離せやゴラ。」


「ははっ。言葉が汚くなってるよ」


「誰のせいだと思ってんだ。コノヤロが」


「もしかしなくても俺だね」


分かってんなら笑ってないで離せや!!


それでも奴は相変わらずニコニコ笑ってはなす素振りをみせない。


あっ…コイツのこと…


殺っちゃっていいですか??


本気で完全犯罪を頭の中で企てていると会長がポケットから何かをスッととりだした。



「じゃーん。これなーんだ?」


この上なく楽しそうに笑った奴の左手には


「まっ…マイメモリーィィィズっ!!!」



私の!相棒との可愛い子供たちが!!
大切なフィルムが!!
ふざけた野郎の手中にぃい!!


どうして!?
とゆかいつの間に!?


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