レンズのむこう
そんなクラスを見渡してはたっと気づいた。


授業とっくに始まってんじゃね?
なに目の前にいる守といいクラスメートといいくつろいでんの?



時計をみると授業開始から10分は過ぎていた。



なのに理科総合担当の中野先生(通称:ナカセン)は姿どころか気配すら見せない。

うっなんか心配になってきましたぞよ。

私は守の袖を掴んで駄々っ子のようにグイグイ引っ張った。



「ねえー。ナカセン遅くない?なにかあったんじゃ…」



そんな純粋な私の思いに守はプッと笑って、袖を掴む手をゆっくりと外させる。


「職員室からここまでの距離になにがあるんだよ。野獣が潜んでるわけじゃあるまいし」



あるかもでしょうよ!
脳梗塞とか階段から落ちたとか不良とゆう野獣に襲われたりさぁ!!


…と、目で訴えかけると守は聞いてなかったのか?と逆に問いかけてきた。
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