ここにいるよ。
6
夏も真っ只中。
そんな日のバスはやけに寒い。
乗車した瞬間は生き返る心地だけど、5分もすれば汗が冷えて、必要以上に寒く感じてしまう。
私は結構寒がりだ。
それでもここ一週間は車内の低い温度に感謝している。
「三の橋前、三の橋前、止まりまーす。」
いかにも優しいおじちゃんという運転手さんの声が響き、ぷしゅーと音が鳴り、扉が開く。
じゃらじゃらときっちり210円の小銭を入れる彼。
「おはよう」
「おはよう」
彼の自転車は一週間前から故障中だ。
二人掛けの席に座る。
通路側には少し隙間が空いていた。
彼は暑がりだから、冷たいものに触れていたいらしい。
冬になったら、寒がりだって言うくせに。
そんな日のバスはやけに寒い。
乗車した瞬間は生き返る心地だけど、5分もすれば汗が冷えて、必要以上に寒く感じてしまう。
私は結構寒がりだ。
それでもここ一週間は車内の低い温度に感謝している。
「三の橋前、三の橋前、止まりまーす。」
いかにも優しいおじちゃんという運転手さんの声が響き、ぷしゅーと音が鳴り、扉が開く。
じゃらじゃらときっちり210円の小銭を入れる彼。
「おはよう」
「おはよう」
彼の自転車は一週間前から故障中だ。
二人掛けの席に座る。
通路側には少し隙間が空いていた。
彼は暑がりだから、冷たいものに触れていたいらしい。
冬になったら、寒がりだって言うくせに。