遅刻しそうな時にぶつかるのは運命の人かと思っていました
それなのに今は泣き出しそうな、感情を説明できなさそうな、そんな表情をしていた。
いつも感情をあらわにしない鷹條のこんな表情に亜由美は胸をつかまれる。
大事にされている。
この人を大事にしたいと強く思った。
鷹條が口を開く。
「言葉にできないよ。大好きとか愛おしいとか、大事にしたいとか、それだけじゃなくて……亜由美、愛してる。ずっと君と一緒にいたい」
「え……」
それは……もはやプロポーズなのでは? と亜由美は一瞬考えながら、いやでもまさか……と否定しようとした時だ。
はーっというため息が聞こえて、顔を赤くした鷹條が亜由美の両頬に両手で触れる。
「真剣だからな。本当はこんなタイミングで言うものじゃないかもしれないし、正式なのは後日ちゃんとする。亜由美、俺と結婚してくれる?」
負けず劣らず真っ赤になった自覚は亜由美にもあった。
それから目元が熱くなって、目の前にいるはずの鷹條がじわりと滲む。
「ごめん、いや本当最悪だよな。このタイミングはないって自分でも……」
「する」
「え?」
「します。私も千智さんをすごく大事にしたいって思ったの。ずっと一緒にいたいです」
鷹條はタイミングが……と気にしていたが、それは今だったのだ。想いが重なったその時こそがタイミングなのだと亜由美は感じる。それで言えば今以上の機会などなかった。
いつも感情をあらわにしない鷹條のこんな表情に亜由美は胸をつかまれる。
大事にされている。
この人を大事にしたいと強く思った。
鷹條が口を開く。
「言葉にできないよ。大好きとか愛おしいとか、大事にしたいとか、それだけじゃなくて……亜由美、愛してる。ずっと君と一緒にいたい」
「え……」
それは……もはやプロポーズなのでは? と亜由美は一瞬考えながら、いやでもまさか……と否定しようとした時だ。
はーっというため息が聞こえて、顔を赤くした鷹條が亜由美の両頬に両手で触れる。
「真剣だからな。本当はこんなタイミングで言うものじゃないかもしれないし、正式なのは後日ちゃんとする。亜由美、俺と結婚してくれる?」
負けず劣らず真っ赤になった自覚は亜由美にもあった。
それから目元が熱くなって、目の前にいるはずの鷹條がじわりと滲む。
「ごめん、いや本当最悪だよな。このタイミングはないって自分でも……」
「する」
「え?」
「します。私も千智さんをすごく大事にしたいって思ったの。ずっと一緒にいたいです」
鷹條はタイミングが……と気にしていたが、それは今だったのだ。想いが重なったその時こそがタイミングなのだと亜由美は感じる。それで言えば今以上の機会などなかった。