遅刻しそうな時にぶつかるのは運命の人かと思っていました
 柔らかく甘く唇が重なって、鷹條は今度は亜由美の胸の先端を唇に含んで、優しく舐める。
 淡いその感覚はくすぐったいのより、官能的で亜由美は焦れてもじもじしてしまった。

 鷹條に気付いてほしいのだけれど、気づかないのか焦らしているのか、その唇は柔らかく胸元を辿って、お腹を甘く吸われる。

「んっ……」
 我慢できなくて漏れてしまった声と、擦り合わされた太腿の動きを見て、鷹條もなにか感じるところがあったのかもしれない。

 亜由美の膝裏に手をかけると鷹條は内腿に軽く口付けた。上目遣いで微笑みながら亜由美を見ている。

「なぁ? どうしてほしい?」
 亜由美は鷹條にあらぬところが丸見えになっているんじゃないかと思うと気が気ではないのに、そんなことを聞いてくる。

「千智……さん、あの、恥ずかしい。それに、どうしてほしい……なんて言えない……よ?」

「ねだってほしいな、亜由美に」
「や……意地悪言わないで?」

 指の背で秘裂を軽く撫でられると、濡れた感覚を亜由美に伝える。直に感じるところに触れられて亜由美の背中が震えた。

「挿れられたい? 舐められたい? 中を擦られたい? して欲しいこととか、感じることとか教えてほしいな」

「それって、本当に? 言わなきゃダメなの?」
「言ってくれたら嬉しいし、その通りにしてあげる」
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