遅刻しそうな時にぶつかるのは運命の人かと思っていました
「鷹條さん、お食事は?」
「さっき一緒にいた人、上司なんだけど一緒に食べに行ってきたところだったんだ」
 食事も終わっていたのに亜由美に付き合ってくれているのだ。

「いいんですか?」
「今、杉原さんのこと一人にしたくないからな。午後一番の会議に間に合えば構わない。さっきの上司もそう言っていただろう」

 一緒にいられることはとても嬉しいし、一人にしたくないと思っていてくれることも嬉しかった。

(誤解しちゃいそうです、鷹條さん……)

 

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