お願いだから、好きって言って。

「双葉さんはもう俺の彼女だから、雪崎とイチャイチャしないでね」
「イチャイチャしてないよ……? それに、雪崎くんは相良さんのこと好きだと思うし……」


 雪崎くんは謎が多いから、あんまり強く言えないけど……

 それに……雪崎くんは、わたしが佐藤くんを好きなことに気付いてると思う。


 だって、いつも佐藤くんに何かある度に話を振ってたし……


「ってか、双葉さん分かりずらすぎ! 俺の事全然好きじゃなさそうだったじゃん!」

 佐藤くんは拗ねるようにそう言うけど……自分でもかなり分かりやすい方だったと思う。

 だって……佐藤くんと話す度に、顔が赤くなって胸がドキドキ高鳴ってたし……よくバレなかったなって思ってた。



「それなら、佐藤くんだって……夢で誰かとキス、してたもん……」



 私も負けじと拗ねるようにそう呟くと、佐藤くんは「え゙」と大きな声で叫んだ後、あからさまに顔を逸らした。


 ほら、やっぱり……


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