お願いだから、好きって言って。
「来週の林間学校の班決めをしてもらう。今から、女子三人、男子三人の班をつくってくれ」
先生がそう言うなり、みんなはザワザワと立ち上がり始める。
三人……
自分から一緒に組もう。なんて、とても言いづらい。
綾瀬さんと相良さんは……
「あ……」
佐藤くんと篠塚くんに声掛けてる。
ってことは、私がいたら邪魔になる……かも。
――でも、他に入れてくれそうなとこ……
「双葉さん、1人?」
キョロキョロと辺りを見渡していたら、後ろから声をかけられ、振り返る。
大きな、クリっとした丸目が特徴的な男子……名前はえっと……
「俺、雪崎。もしかしてだけど双葉さん組む人決まってない?」
「雪崎くん……。うん、まだ決まってない……」
突然話しかけられ、戸惑いながらそう返すと、雪崎くんは「ふーん」と頷いた。
女子みたいな可愛い顔してる……。
目おっきいし、茶色に染めた髪の毛はサラサラ……
なんで、この学校ってこんなに顔面偏差値高いんだろう。