お願いだから、好きって言って。

「てか、そこ仲良いの意外なんだけど。な?」

 篠塚くんがそう言うと、私と雪崎くん以外の皆は一斉に頷いた。

「え、話すの初めてだよ? ただ、前から話してみたいなーって思ってた」
「え……?」

 雪崎くんと話したことなかったのに、私の存在知ってくれてたんだ……。

 でも、なんでだろ……

 目立つことをした覚えもないし。


「雪崎って、もっとキラキラ女子って感じのと一緒にいるイメージだったんだけど」

 佐藤くんの言葉に、心の中で大きく頷く。
 
 たしかに、雪崎くんみたいに可愛くてキラキラしてる男子は、同じような女の子と一緒にいるイメージ。

 今まで雪崎くんのことを気にしたことがなかったから、交友関係までは分からないけど……


 なんて考えていると、不機嫌そうに雪崎くんは口を開いた。



「いや、それはこっちのセリフなんだけど。王子って言うくらいだし、キラキラ女子連れてそーじゃん」


 にこりとして、そう言い捨てる雪崎くん。
 佐藤くんの一言が癇に障ったのか、目が笑ってない……


 心の中とはいえ、私も同意しちゃったし……なんだか心が痛い。


 
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