お願いだから、好きって言って。

˚✩* 精一杯の、気持ちを ˚✩*



 ◇ ◆ ◇


 燃えるような日差しに照らされ、学校に着く。
 まだ朝なのに、ジリジリと照り返す道路が熱い。



 そして今日は、待ちに待った林間学校。



 友達を作るきっかけだってことで、なんだかんだ楽しみにしてた。



 校門を潜り、駐車場へと着くと、もう既に人だかりができていた。


「あ! 双葉サンおはよ~!」
「おはよう、みんな早いんだね……」


 ほとんどのクラスメイトが集まっていて、もうバスに乗ってる人までいる。


「席、どしよっか……」


 困ったようにポツリと綾瀬さんは呟いた。
 

 綾瀬さんは……篠塚くんの横がいいよね?
 相良さんは佐藤くんの隣に座りたいだろうし……


 ――それなら


「私……」
「俺、相良の横がいいな」



 私の言葉は、雪崎くんによってかき消された。


 ……え?

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