ホテル御曹司は虐げられ令嬢に生涯の愛を誓う

今日の朝ごはんはご飯、カブのお味噌汁と翔くんが大好きと言ってくれただし巻き卵。

翔くんは私の作るものは美味しいと食べてくれる。それは料理長のレシピのノートのおかげ。

作った料理を美味しく食べてくれることに毎日嬉しい気持ちになってつい作り過ぎてしまうときもある。

テーブルに向き合って一緒に朝ごはんを食べる時が私たちの一日の始まり。

実は先週、家に裁判所から一通のハガキが届いた。ハガキに書かれている日に私たちは改めて裁判所へ行き、検認を行う。時間はそんなに掛からず無事に検認済証明書を受け取った。

私と翔くんは翔くんのご両親の家へ行き今後のことで話し合うことにした。

「あとはどこで話し合いに持って行くかだな」

皆、私の安全第一で話を進めていることに感謝の言葉以外に見つからない。

「杏華旅館でもいいと思ったけど、口論になった場合に他の宿泊のお客様に迷惑がかかるわよね」

悩んでいると翔くんのお父様が重い口を開いた。

「創立パーティーの日にするか?」

「その手があったか!」

翔くんはお父様の話に納得したように頷いた。
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