ホテル御曹司は虐げられ令嬢に生涯の愛を誓う
「創立パーティーですか?」
私は創立記念パーティーがなんのことかわからなくて頭を傾ける。
話を聞くと十一月二十六日の創立記念パーティーの日は高城ホテルの会員の皆様をご招待をして高城ホテルのお祝いをしよう。と考えている。
「そして、その日に翔と沙凪ちゃんの婚約発表しよう」
私以外の皆は頷きながら納得をしている。
「こ、婚約発表ですか……」
「沙凪はもう俺たちの味方側にいる。だから、沙凪のお父さんは口も手も出せないはずだ」
そうだったらいいな。と思ってしまう自分がいる。
「パーティーの日は沙凪ちゃんをひとりにならないように三隅をつけるから安心してね」
「本当ですか、ありがとうございます」
「桝田は高城側の人間で三隅は森垣側の人間なのよ。七海と沙凪ちゃんをいざ何かあったらすぐ守れるようにと華園家で使用人をしていたのよ」
この話を初めて聞いた。今の自分には返せるものがない。
「私は高城家の皆様にどうやって気持ち以上の物を返して行けばいいのか」
「何も返さなくてもいいのよ。私たちの娘になってもらえたら嬉しいわ。きっと七海もそう思っているだろうし」
「ありがとうございます」
私とお母様は本当に高城家の皆様から愛されているんだなと改めて実感をした。