ホテル御曹司は虐げられ令嬢に生涯の愛を誓う
「沙凪、ちょっと少し席を外す」
「あ、うん」
翔くんは電話をするために外へ行ってしまったが、すぐに戻ってきた。
「母さんたち、今から沙凪と出かける用事があるから失礼するよ」
「そうなの、気おつけてね」
「あ、はい」
早速、車に乗り込むが場所も教えてくれず私は向かう場所がわかっていない。
「今からどこへ行くの?」
「行けばわかる」
行けばわかると言われてもさっぱり分からない。車を走らせて三十分ほどで目的の場所に着いたみたい。
私たちがお店の中へと入ると一人の女性の方が声をかけてきた。
「いらっいませ、高城様。上の階に用意してありますのでご案内いたします」
「行こうか、沙凪」
案内された部屋に行くといろんなドレスがいっぱい並んでいる。
「これって、パーティードレス」
「創立記念日にドレスは必要だろ?今日、沙凪に似合うドレスを見つける」
「ありがとう、翔くん」
どのドレスがいいのか悩んでいると私のところに女性のスタッフさんが声をかけてくれた。
「すべて試着ができますのでお申し付けくださいませ」
「ありがとうございます」
私にはどの色のドレスが似合うのか分からない。