ホテル御曹司は虐げられ令嬢に生涯の愛を誓う
あの日、華園家に用があって俺は桝田と家に行ったんだ。チャイムを鳴らしても誰も出てこない。
ドアノブに手を伸ばすが、鍵が閉まっていて開かない。俺は桝田にどうしたら家の中へ入れるのかを聞いた。
「そしたら桝田は華園家の家の鍵を持っていたんだ」
「えっ、鍵を持ってたの!?」
それで家の扉が開いて中へ入ったら人の気配がしなかった。
俺は桝田とふたりで部屋の中を見て回る。
俺はひとつ扉の前に立った。ドアノブに触れるが開かない。何かあったら弁償すればいいと思いながら扉を蹴った。
扉は蹴った衝撃で壊れて中から見えた光景に言葉をなくす。部屋の中へ足を踏み入れるとそこには沙凪がベッドの上で両腕が縛られていた。
俺は急いで両手の紐を解く。俺は沙凪の名前を呼んだら凪は薄ら目を開けたが俺だとわかっていない。
それはそうだ。いつからこのようにされていたのか俺にはわからない。
(沙凪、もう大丈夫だ)
俺は沙凪の頬に触れた。そして俺は沙凪を横抱きに抱えて華園家を後にし、沙凪を杏華旅館へ向かった。