ホテル御曹司は虐げられ令嬢に生涯の愛を誓う

「沙凪お嬢様、着きましたよ」

「ありがとう。ひとりで行けるわ」

車を降りてドラックストアの中へと入る。

(あっ、これだ)

商品棚から手に取ったものは妊娠検査薬。私はそのままレジへ行き会計を済ませる。

車に戻ると三隅と増田が車から降りてふたりが私のもとへ駆け寄ってきた。

「大丈夫でしたか⁉︎沙凪お嬢様」

「ええ、大丈夫よ」

車に乗り込んで家へと向かう。家の玄関のところまで三隅に付き添ってもらうことにした。

「三隅、明日病院へついて来てほしいの」

「はい、お嬢様どこか体調がよろしくないのですか?」

「少し体調がすぐれなくてね」

「今日は休んでください。明日迎えに来ますね」

玄関のところで私は三隅と別れた。

まだ、翔くんは帰って来ていない。今のうちにトイレに籠って確認をすることにした。
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