隣の男の子たちは私を困らせる。
「咲月、咲月は“今”どうしたいんだよ」
「斗空!?」
気付いたら隣に斗空が立っていた。右側の腰におぼんの側面を当てて右手で支えるように持って、ミートソーススパゲティはまだひとくちも食べられていなさそう。
「咲月」
さっちゃんが顔を上げる、頬は涙の跡でいっぱいだった。
「……とあぴ」
「どうしたいんだよ、言ってみろよ」
「……。」
「斗空そんな言い方っ」
そんな上から言ったらさっちゃんまた泣いちゃうかしれないじゃん!もっと言い方あるでしょ!
「言っとくけど、どうせ歩夢も嫌われてるんだから気にすんなよ」
「おぉい!ひどいなっ!!」
フォローしようと思ったのにまさかのブーメランで自分に回って来るとは思ってなかった。
いや、事実なんだけど!鞠乃ちゃんたちからずっとそんな扱いなんだけど!
「てゆーかそれ私も気にしてっ」
「でも1人じゃない」
「…っ」
真っ直ぐさっちゃんの方を見て、今度は私の方を見た。
斗空の目は鋭くてちょっと怖そうに見えるけど、正直で透き通った瞳をしてる。
「誰に嫌われてようとも、隣にはいつもいるだろ」
俯くさっちゃんに問いかけるように、それは私にも問うてるみたいで。
「それともそんな嫌ってる奴の言うこと聞くのか?」
スルスルと体の中に入っていくように思えたんだ。
斗空は気を遣ってくれないから、なんでもハッキリ言うから、でも…
本当のことしか言わないの。
「もう1度聞くけど、咲月はどうしたいんだよ」
静かな廊下、食堂の入り口は少し遠くてきっと誰にも聞こえていない。
「ボクは…っ」
ここには私たちしかいない。
「あゆむんと一緒に食べたい…っ」
きゅぅってさっちゃんが目をつぶったからポロッて涙がこぼれた。
その涙を私がすくいあげることができなくても、私にできることはある。
「さっちゃん!一緒に食べよ!」
ほら、隣で。
一緒に食べよう、一緒に笑おう。
1人じゃないよね、私たち。
「斗空!?」
気付いたら隣に斗空が立っていた。右側の腰におぼんの側面を当てて右手で支えるように持って、ミートソーススパゲティはまだひとくちも食べられていなさそう。
「咲月」
さっちゃんが顔を上げる、頬は涙の跡でいっぱいだった。
「……とあぴ」
「どうしたいんだよ、言ってみろよ」
「……。」
「斗空そんな言い方っ」
そんな上から言ったらさっちゃんまた泣いちゃうかしれないじゃん!もっと言い方あるでしょ!
「言っとくけど、どうせ歩夢も嫌われてるんだから気にすんなよ」
「おぉい!ひどいなっ!!」
フォローしようと思ったのにまさかのブーメランで自分に回って来るとは思ってなかった。
いや、事実なんだけど!鞠乃ちゃんたちからずっとそんな扱いなんだけど!
「てゆーかそれ私も気にしてっ」
「でも1人じゃない」
「…っ」
真っ直ぐさっちゃんの方を見て、今度は私の方を見た。
斗空の目は鋭くてちょっと怖そうに見えるけど、正直で透き通った瞳をしてる。
「誰に嫌われてようとも、隣にはいつもいるだろ」
俯くさっちゃんに問いかけるように、それは私にも問うてるみたいで。
「それともそんな嫌ってる奴の言うこと聞くのか?」
スルスルと体の中に入っていくように思えたんだ。
斗空は気を遣ってくれないから、なんでもハッキリ言うから、でも…
本当のことしか言わないの。
「もう1度聞くけど、咲月はどうしたいんだよ」
静かな廊下、食堂の入り口は少し遠くてきっと誰にも聞こえていない。
「ボクは…っ」
ここには私たちしかいない。
「あゆむんと一緒に食べたい…っ」
きゅぅってさっちゃんが目をつぶったからポロッて涙がこぼれた。
その涙を私がすくいあげることができなくても、私にできることはある。
「さっちゃん!一緒に食べよ!」
ほら、隣で。
一緒に食べよう、一緒に笑おう。
1人じゃないよね、私たち。