友梨奈さまの言う通り
だけどここで逃げたら早希を助けることができなくなってしまう。
せっかく友梨奈が指名してくれたんだから、逃げるわけにはいかなかった。

「それなら早希を開放して」
「そんな口を聞き方が許されると思う?」

友梨奈が絵里香を見上げて言う。
背は低いが、威圧感が絵里香の体中を支配していくようだった。

「早希を、開放してください」
頭を下げて言った。

それでも友梨奈は納得した様子を見せず、フンッと鼻で笑う。

「まぁ、最初はそれくらいでいっか。これからは私にお願いするときは土下座だからね」

そう言って、友梨奈は早希を開放したのだった。
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