友梨奈さまの言う通り
「私は……ダメな人間です」
絵里香は刃を食いしばって答えた。
「そう。あんたはダメ人間。友梨奈さまがいないとなにもできない」
「私はダメ人間です」
それから自分のダメなところを10個と、友梨奈のすごいところを10個ずつ言わされた。
ずっと座ったままの足はしびれてすでに感覚がなくなってきている。
頭がぼーっとして思考回路が途絶えてしまいそうだ。
自分の力でなにかを考えるよりも、詩乃と直斗に続いて同じ言葉を連呼するほうがよほど楽になってくる。
やがて何度目かのチャイムが鳴り始めて、それが1時間目が始まる合図だと気がついた。
「じゅ、授業が始まったから教室に戻して!」
「なに言ってるの? 授業なんて意味ないって言ってるでしょ」
詩乃が薄ら笑いを浮かべて絵里香を見下ろす。
絵里香は刃を食いしばって答えた。
「そう。あんたはダメ人間。友梨奈さまがいないとなにもできない」
「私はダメ人間です」
それから自分のダメなところを10個と、友梨奈のすごいところを10個ずつ言わされた。
ずっと座ったままの足はしびれてすでに感覚がなくなってきている。
頭がぼーっとして思考回路が途絶えてしまいそうだ。
自分の力でなにかを考えるよりも、詩乃と直斗に続いて同じ言葉を連呼するほうがよほど楽になってくる。
やがて何度目かのチャイムが鳴り始めて、それが1時間目が始まる合図だと気がついた。
「じゅ、授業が始まったから教室に戻して!」
「なに言ってるの? 授業なんて意味ないって言ってるでしょ」
詩乃が薄ら笑いを浮かべて絵里香を見下ろす。