友梨奈さまの言う通り
踏みつけたチョコレートの箱をつま先で何度もぐりぐりと地面に押し付けている。
チョコレートも粉々に砕かれて、もう食べられる状態ではなかった。

「ゆ、友梨奈ちゃん?」
早希が怯えたように声を震わせる。

「そ、そのチョコレートが気に入らなかったなら、新しいものを買ってくるよ。ね?」

絵里香は咄嗟にそう言った。
さっき友梨奈は美味しいと言っていたけれど、ただのお世辞だったのかもしれない。

隣で早希は何度も頷いている。
せっかく健康的になったいたのに、今はその顔も真っ青だ。

「私はあんたの人生を変えてやったんだ。それなのに、本当にこれしか渡さないなんて。頭悪いの?」

友梨奈が早希に近づく。
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