友梨奈さまの言う通り
☆☆☆
友梨奈が好きな飲物がわからないと言って、早希は何本ものジュースを自動販売機で購入した。
炭酸ジュースに紅茶にコーヒー。
両手一杯の飲み物を抱えて屋上までの階段を上がる。
「前までは階段を上がるのだって息が切れてたんだよ。それがほら、これだけのジュースを持って一段飛ばしで登っても平気なんだから」
早希が明るい声色で言って微笑んだ。
けれどその頬は引きつっている。
必死で恐怖心を押し殺そうとしているのがわかった。
絵里香はなにも答えずにただ頷く。
そしてふたりで寄り添うようにして屋上へ続くドアを押し開けた。
外はとても良く晴れていて心地よい風が吹き抜けていく。
友梨奈が好きな飲物がわからないと言って、早希は何本ものジュースを自動販売機で購入した。
炭酸ジュースに紅茶にコーヒー。
両手一杯の飲み物を抱えて屋上までの階段を上がる。
「前までは階段を上がるのだって息が切れてたんだよ。それがほら、これだけのジュースを持って一段飛ばしで登っても平気なんだから」
早希が明るい声色で言って微笑んだ。
けれどその頬は引きつっている。
必死で恐怖心を押し殺そうとしているのがわかった。
絵里香はなにも答えずにただ頷く。
そしてふたりで寄り添うようにして屋上へ続くドアを押し開けた。
外はとても良く晴れていて心地よい風が吹き抜けていく。