エリート消防士は揺るがぬ熱情で一途愛を貫く~3か月限定の妻なのに愛し囲われました~
(子ども、好きなんだな。それならどうして……)
「晴馬はなんで……結婚を望まないの?」
頭に浮かんだ疑問をうっかりそのまま口に出してしまった。美月は少し慌てたけれど、発した言葉を取り消そうとはしなかった。
(私が口を出す問題じゃないのはわかってる。でも……気になる)
以前は詮索すべきじゃないと自分を制することができた。だけど今は、晴馬を知りたいという気持ちを抑えられない。
切実な美月の瞳と、驚いたように見開かれた彼の瞳。無言のまま見つめ合う。
「それは……」
晴馬の顔が苦しげに歪む。その表情に美月はハッとして、取り繕うように言葉を紡いだ。
「ごめん! ふと思っただけだから、気にしないで。ズケズケ聞いていい話じゃなかったね。あっ、見て、見て」
かなり強引に、話題をテレビ番組に戻した。
彼は答えない。でもその表情は美月に「ごめん」と言っているようだ。
(晴馬に、嫌な思いをさせたいわけじゃない)
だけど、たとえようのない寂しさが胸につのる。
美月はすっかり晴馬に心を許して、今ではなんでも相談できるようになった。でも、彼にとっての自分はそうじゃない。
ただの〝雇われ妻〟。それを突きつけられた気分だった。
「晴馬はなんで……結婚を望まないの?」
頭に浮かんだ疑問をうっかりそのまま口に出してしまった。美月は少し慌てたけれど、発した言葉を取り消そうとはしなかった。
(私が口を出す問題じゃないのはわかってる。でも……気になる)
以前は詮索すべきじゃないと自分を制することができた。だけど今は、晴馬を知りたいという気持ちを抑えられない。
切実な美月の瞳と、驚いたように見開かれた彼の瞳。無言のまま見つめ合う。
「それは……」
晴馬の顔が苦しげに歪む。その表情に美月はハッとして、取り繕うように言葉を紡いだ。
「ごめん! ふと思っただけだから、気にしないで。ズケズケ聞いていい話じゃなかったね。あっ、見て、見て」
かなり強引に、話題をテレビ番組に戻した。
彼は答えない。でもその表情は美月に「ごめん」と言っているようだ。
(晴馬に、嫌な思いをさせたいわけじゃない)
だけど、たとえようのない寂しさが胸につのる。
美月はすっかり晴馬に心を許して、今ではなんでも相談できるようになった。でも、彼にとっての自分はそうじゃない。
ただの〝雇われ妻〟。それを突きつけられた気分だった。