エリート消防士は揺るがぬ熱情で一途愛を貫く~3か月限定の妻なのに愛し囲われました~
晴馬の実家、北原家は建設業界の雄である『北原建設』の創業一族で、彼はいわゆる御曹司ってやつだ。北原建設の経営は順調そうで、つい最近も海外の大きな事業を手掛けるなどで話題になっていた。晴馬はきっと、その中心にいるのだろうなと想像していたから……消防士は意外すぎた。
「まぁ、若干反対はされたけどな。でも幸い、俺には優秀な兄がいるから。自分の夢を追いかけることを許してもらえたよ」
「そうだったんだぁ」
消防車の長いホースをかつぐ彼の姿を想像してみる。案外と似合う気がして、美月はクスリと頬を緩めた。
「うん。言われてみたら、向いてるかも! 昔から運動神経よかったもんね」
勉強もできたけど、運動も本当にすごかった。美月も運動神経には自信があるほうだったのに、彼にはなにひとつ勝てなくて悔しい思いをしたものだ。
「だろ? 今思うと重役って柄じゃないし、俺には今の仕事が天職だな」
仕事に誇りを持ち、瞳を輝かせる彼を素直に素敵だなと思った。
晴馬は昨日、仕事終わりに同僚数名と一緒に居酒屋で食事をしようとしていたらしい。その店がちょうど、火事の起きた焼き肉屋の真下に位置していた。火災を知らせるベルを聞いた彼らは現場に急行し、消防車が到着するより前に客の非難誘導や消火器を使っての初期消火を行ったらしい。
「まぁ、若干反対はされたけどな。でも幸い、俺には優秀な兄がいるから。自分の夢を追いかけることを許してもらえたよ」
「そうだったんだぁ」
消防車の長いホースをかつぐ彼の姿を想像してみる。案外と似合う気がして、美月はクスリと頬を緩めた。
「うん。言われてみたら、向いてるかも! 昔から運動神経よかったもんね」
勉強もできたけど、運動も本当にすごかった。美月も運動神経には自信があるほうだったのに、彼にはなにひとつ勝てなくて悔しい思いをしたものだ。
「だろ? 今思うと重役って柄じゃないし、俺には今の仕事が天職だな」
仕事に誇りを持ち、瞳を輝かせる彼を素直に素敵だなと思った。
晴馬は昨日、仕事終わりに同僚数名と一緒に居酒屋で食事をしようとしていたらしい。その店がちょうど、火事の起きた焼き肉屋の真下に位置していた。火災を知らせるベルを聞いた彼らは現場に急行し、消防車が到着するより前に客の非難誘導や消火器を使っての初期消火を行ったらしい。