エリート消防士は揺るがぬ熱情で一途愛を貫く~3か月限定の妻なのに愛し囲われました~
「けど、その程度じゃ意味がないとわかっているんだろうな。俺の結婚の世話をするため、八月に帰国するって言い出したんだよ」
滞在中の三か月で必ず晴馬の結婚相手を決めると、鼻息を荒くしているらしい。
晴馬はパンと顔の前で両手を合わせて、美月を拝む。
「そういうわけだから、祖父がこっちにいる八月から十月までの三か月。俺の妻として、祖父の相手をしてくれないか?」
「三か月だけの妻? えぇと、色々無理がありすぎない?」
美月の疑問に答えるように、彼は自分が考えている計画を説明する。
「まず祖父が帰国したら、婚約者という形で美月を紹介する」
「う、うん」
ツッコミどころが多すぎるが、とりええず晴馬の話を最後まで聞くことにする。
「そのあと、できれば祖父の見ている前で婚姻届にサインをするんだ。あとは式場の相談や新婚旅行先の相談も、もっともらしく持ちかける。ここまですれば、縁談を断るための偽の関係とは思われないはずだ」
「なるほど」
この場の思いつきではなく、晴馬はかなり真剣に作戦を練っていた様子だ。
「でも……晴馬のご家族にはどう説明するの? おじいさまだけうまくごまかしても、お父さまたちから真実が伝わるでしょう」
「祖父以外には、すべて打ち明けて協力してもらうから大丈夫。俺は北原建設のビジネスに関わる予定は今後もないし、そう意味では結婚も跡継ぎも必要ないんだよ」
滞在中の三か月で必ず晴馬の結婚相手を決めると、鼻息を荒くしているらしい。
晴馬はパンと顔の前で両手を合わせて、美月を拝む。
「そういうわけだから、祖父がこっちにいる八月から十月までの三か月。俺の妻として、祖父の相手をしてくれないか?」
「三か月だけの妻? えぇと、色々無理がありすぎない?」
美月の疑問に答えるように、彼は自分が考えている計画を説明する。
「まず祖父が帰国したら、婚約者という形で美月を紹介する」
「う、うん」
ツッコミどころが多すぎるが、とりええず晴馬の話を最後まで聞くことにする。
「そのあと、できれば祖父の見ている前で婚姻届にサインをするんだ。あとは式場の相談や新婚旅行先の相談も、もっともらしく持ちかける。ここまですれば、縁談を断るための偽の関係とは思われないはずだ」
「なるほど」
この場の思いつきではなく、晴馬はかなり真剣に作戦を練っていた様子だ。
「でも……晴馬のご家族にはどう説明するの? おじいさまだけうまくごまかしても、お父さまたちから真実が伝わるでしょう」
「祖父以外には、すべて打ち明けて協力してもらうから大丈夫。俺は北原建設のビジネスに関わる予定は今後もないし、そう意味では結婚も跡継ぎも必要ないんだよ」