エリート消防士は揺るがぬ熱情で一途愛を貫く~3か月限定の妻なのに愛し囲われました~
小学校時代も、晴馬がみなとみらい辺りを歩くと芸能プロダクションのスカウトが何人もやってくるなんて噂がたびたび流れていた。あの当時の瑞々しい爽やかさはそのままに、程よい渋さも加わった。おまけに……美月はさりげなく彼の上半身に目を走らせる。この芸術的ともいえる肉体美、思わず感嘆のため息が漏れる。
美月は別に面食いではない。男性の好みを聞かれたら『仕事に誇りを持っている人』といつも答えている。実際、見た目がタイプでなくても仕事をがんばっている男性に胸がときめくことが多い。そんな美月でも、彼の美貌にはついつい目を奪われてしまう。
(消防士さんの制服も、絶対に似合いそう)
「なに? あんまり見られると照れるんだけど」
さりげな~く眺めていたつもりだったけれど、そう思っていたのは自分だけで実際には不躾な視線だったのかもしれない。気がついた彼がチラリとこちらを見る。その表情には困惑の色が浮かんでいた。
「あ、ごめん。消防士姿の晴馬、どんな感じかな~ってつい妄想しちゃった。私、働く男に弱いからさ」
見惚れていたのをごまかすために、わざとおどけたような口調で言う。
「あの銀色の防火服、着ているの? 夏は暑くて大変そうだよね」
「防火服の色やデザインは自治体によって違うよ。最近は銀色のところは少ないかもな。紺とか茶色が多いな」
「へぇ、そうなんだ。知らなかった。晴馬のところは何色なの?」
美月は別に面食いではない。男性の好みを聞かれたら『仕事に誇りを持っている人』といつも答えている。実際、見た目がタイプでなくても仕事をがんばっている男性に胸がときめくことが多い。そんな美月でも、彼の美貌にはついつい目を奪われてしまう。
(消防士さんの制服も、絶対に似合いそう)
「なに? あんまり見られると照れるんだけど」
さりげな~く眺めていたつもりだったけれど、そう思っていたのは自分だけで実際には不躾な視線だったのかもしれない。気がついた彼がチラリとこちらを見る。その表情には困惑の色が浮かんでいた。
「あ、ごめん。消防士姿の晴馬、どんな感じかな~ってつい妄想しちゃった。私、働く男に弱いからさ」
見惚れていたのをごまかすために、わざとおどけたような口調で言う。
「あの銀色の防火服、着ているの? 夏は暑くて大変そうだよね」
「防火服の色やデザインは自治体によって違うよ。最近は銀色のところは少ないかもな。紺とか茶色が多いな」
「へぇ、そうなんだ。知らなかった。晴馬のところは何色なの?」