エリート消防士は揺るがぬ熱情で一途愛を貫く~3か月限定の妻なのに愛し囲われました~
偽物の妻なんて、色々問題があることはわかっている。それでも、目の前のチャンスに賭けたくなってしまったのだ。
パールトンホテルを出ると、晴馬が「タクシーに乗ってもいいけど、酔い覚ましに少し歩く?」と提案してくれた。
「賛成。いい夜だしね」
今夜は月が綺麗に見えているし、夜風も爽やかだった。
「じゃあ、大通りまで散歩してそこからタクシーに乗ろう」
ごく自然な仕草で彼は美月の手を握る。自分よりずっと大きな手から伝わるぬくもりに心臓が小さく跳ねた。
「え、えっと、そんなに酔っていないし。普通に歩けるよ?」
晴馬は苦笑して、グイッと美月の手を引く。肩がトンの彼の腕にぶつかり、急に近づいた距離に美月の鼓動は速まった。
甘くとろけた瞳で、彼は美月をとらえる。
「もう契約は始まってるから。俺の妻になった自覚、持ってくれる?」
美月の頬がかぁっと赤く染まる。「え、あ、う」と言葉にならない声が漏れた。
「ははっ。美月が照れるとこなんて初めて見たかも」
楽しそうな晴馬の笑顔をどうしても直視できなくて、美月は軽く目を伏せる。
(いやいや。ドキドキする場面じゃないし。どうしちゃったのよ、私の心臓……)
パールトンホテルを出ると、晴馬が「タクシーに乗ってもいいけど、酔い覚ましに少し歩く?」と提案してくれた。
「賛成。いい夜だしね」
今夜は月が綺麗に見えているし、夜風も爽やかだった。
「じゃあ、大通りまで散歩してそこからタクシーに乗ろう」
ごく自然な仕草で彼は美月の手を握る。自分よりずっと大きな手から伝わるぬくもりに心臓が小さく跳ねた。
「え、えっと、そんなに酔っていないし。普通に歩けるよ?」
晴馬は苦笑して、グイッと美月の手を引く。肩がトンの彼の腕にぶつかり、急に近づいた距離に美月の鼓動は速まった。
甘くとろけた瞳で、彼は美月をとらえる。
「もう契約は始まってるから。俺の妻になった自覚、持ってくれる?」
美月の頬がかぁっと赤く染まる。「え、あ、う」と言葉にならない声が漏れた。
「ははっ。美月が照れるとこなんて初めて見たかも」
楽しそうな晴馬の笑顔をどうしても直視できなくて、美月は軽く目を伏せる。
(いやいや。ドキドキする場面じゃないし。どうしちゃったのよ、私の心臓……)