【短編】虹色に願う放課後
奇妙な関係
ゲン担ぎとか、開運アクションとか、パワースポット巡りとか。

そんなことする暇があるなら自分を磨けよって一蹴してしまう私は超現実派。


当然、サンタクロースも信じたことがない。

そのため、昔信じている子と喧嘩になり、相手を泣かせたことがある。

ちなみにその子とは小中と9年間同じ学校だったが、小4で絶交して以来、一切口を利いていない。


UFOを見たとしても、「これは人工衛星だ!」「ロケットだ!」と頑なに言い張って、宇宙人をわんわん泣かせるんだろうな。多分天使や妖精も幻覚扱いすると思う。ははっ、私神様に嫌われてそう。


そう──だからきっとあれは夢。


連日の雨で頭痛が続いていたから、疲れて白昼夢でも見てたんだよ。



「こんにちは〜。先日はお世話になりました」

「あぁ……いえ」



空腹を満たした昼休み。

本棚に伸ばしていた手を止めて、声をかけてきた七瀬くんに会釈した。


朝から降り止む気配がないどしゃ降りの雨。ますます月曜日が憂鬱になりそうなお天気。


先輩が言ってた通りでした。本当に毎日来てるんですね。まだ月曜日しか知りませんけど。
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